NEWS お知らせ
2021.6.25 新型コロナウイルスワクチン接種を検討中の患者様へ
現在新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されており、その対象枠も広がっています。
不妊治療をおこなっている患者様や、妊娠された患者様よりワクチン接種の可否について多くのご質問を頂いています。
新型コロナウイルスワクチンについては海外での現在まで蓄積されたデータから、当院としては、
・妊娠の有無、不妊治療の有無に関係なく接種は可能
・妊娠した場合に新型コロナウイルス感染による重症化のリスクを防ぐため妊娠前であれば積極的にワクチン接種すべき
・採卵や胚移植などの重要な処置を控えている場合には、ワクチン接種翌日は副反応等により処置を中止せざるを得ない可能性があるため、接種スケジュールを医師と相談すべき
・授乳中の接種は問題なし
上記のように説明をしております。
海外データについては下記を参照してください。
http://www.ivf-ibaraki.or.jp/20210430/4027.html
今回、改めて新型コロナウイルスワクチン(Pfizer-BioNTech 、Modernaのワクチン)の特徴であるmRNAによる抗体獲得の仕組みを簡単にお示しします。詳細は一番下の画像を参考にしてください。
①COVID-19mRNAワクチンが筋肉注射で体内の侵入します。
②mRNAが体内の免疫細胞に侵入し、スパイクタンパク質を作成します。このスパイクタンパク質はcovid-19ウイルス表面に存在します。
③作成されたスパイクタンパク質に対し、免疫応答として抗体が作成されます。
④1回目のワクチン接種で免疫応答が起こり、2回目の接種でこの免疫が強化され免疫獲得が完成します。
mRNAワクチンは細胞の核には侵入せず、DNAと相互作用したり、遺伝子の変化を引き起こしたりしません。またウイルス自体ではなく感染の心配がなく、mRNA自体は数日で分解されるため理論上は妊娠中の接種は問題ないと考えられています。
妊娠された方で、当院医師に新型コロナワクチン接種について相談済の患者様は、接種の際に予診票には、「現在妊娠している可能性はありますか。または授乳中ですか。」という 質問がありますので、「はい」にチェックしてください。
COVID-19ワクチンで完全な免疫獲得をするのに、ワクチン接種後2週間かかります。
Pfizer-BioNTechのワクチンでは1回目投与後は52%、2回目投与7日後には95%の有効性を示しました。
Modernaのワクチンでは1回目投与14日間で50.8%、2回目投与14日後で94.1%の有効性を示しました。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/keythingstoknow.html
https://www.healthline.com/health/why-two-doses-of-covid-vaccine#immunity-after-second-dose
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210617_COVID19.pdf